哲学部
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19世紀なかばの自然主義(ナチュラリズム)

マルクスは後半生の34年間、ロンドンに住んだ。1849年に移住し、1883年に死んだ。ダーウィンもそのころ、ロンドンの近くに住んでいた。イギリスの偉大な人物として盛大に葬儀がいとなまれ、亡骸はウェストミンスター寺院に葬られた。2人は同じ時代に生きただけではなく、かかわりもあった。マルクスは『資本論』をダーウインに献呈しようとしたが、ダーウィンが断った、という話もある。2人が歴史に果たした役割には似たところがある。エンゲルスは「ダーウィンが有機体の進化の理論を発見したように、マルクスは人類史の進化の理論を発見した」と書いた。さらにもうひとり、ダーウィンに通じるところのある重要な思想家が、精神科医のジークムント・フロイトだ。半世紀以上もあとだが、フロイトも晩年をロンドンで過ごした。フロイトは、ダーウィンの進化論は自分の精神分析と同じように、人類の「素朴な自己愛」メスを入れた、と語っている。

これが19世紀中頃から現在まで続く「自然主義(ナチュラリズム)」の流れだ。自然主義というのは、自然や感覚世界のほかには現実を受けいれない、とする態度のこと。だから、自然主義者(ナチュラリスト)は人間も自然の一部として観察する。自然現象だけを頼みにする。合理主義の思弁や神の啓示は当てにしない。19世紀なかばの哲学と科学のキーワードは、自然、環境、歴史、進化、成長だった。マルクスは、人間の意志は社会の物質的下部構造の産物だ、といった。ダーウィンは、人間は長い生物学的な進化の結果だ、といった。無意識についてのフロイトの研究は、人間は本性のなかの動物的な衝動あるいは本能で行動することがある、ととなえた。



40代前半。この年になると仕事でも私生活でもいろいろ思うところがあり、思索にくれるうちに頭がこんぐらがってきたから、ブログに思いのたけをつづって、ついでに問題を整理しようと思ったのが、当サイト開設のきっかけ。だから全部、日記みたいなもの。
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